シリーズ「PSE」第3回 「技術基準」

ACアダプターやスイッチ電源における"PSE"とは何か?改めてわかりやすく解説するシリーズの第三回です。今回はPSEの技術基準についてです。


電気用品安全法、PSEとは?を改めて解説します

PSEの「技術基準について」

第1回「PSEとはなにか?」、第2回「電気用品について」と、PSEについて説明してまいりました。

過去のメルマガについては、下のリンク先をご参照ください。

シリーズ 「PSE」第1回 「PSEとはなにか?」 | 【ユニファイブ】ACアダプター&スイッチング電源メーカー

シリーズ 「PSE」第2回 「電気用品について」 | 【ユニファイブ】ACアダプター&スイッチング電源メーカー

シリーズ第3回である今回は「技術基準」について説明させていただきます。

電気用品の製造事業者ならびに輸入事業者に課せられている義務の一つに「技術基準適合義務(第8条第1項)」がありますが、その内容については、「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について(平成25年7月1日20130605商局第3号)(改正:令和3年8月2日20210802保局第4号)」で通達されています。

電気用品安全法令・解釈・規定等 - 電気用品安全法(METI/経済産業省)

電機用品の技術上の基準を定める省令の解釈について

PSE別表内容

別表第一:電線及び電気温床線

別表第二 : 電線管、フロアダクト及び線樋並びにこれらの付属品

別表第三 : ヒューズ

別表第四 : 配線器具

別表第五 : 電流制限器

別表第六 : 小型単相変圧器及び放電灯用安定器

別表第七 : 小型交流電動機

別表第八 : 交換用電気機械器具並びに携帯発電機

別表第九 : リチウムイオン蓄電池

別表第十 : 雑音の強さ

別表第十一 : 電気用品に使用される絶縁物の使用温度の上限値

電気用品の技術上の基準を定める省令に定める技術的要件を満たすべき技術的内容を示したもの。

→「日本独自の基準」(旧:技術基準省令第1項)

別表第十二 : 国際規格等に準拠した基準

国際規格等に準拠した基準。

→主としてIEC規格に整合化したJIS規格を引用したもの

(旧:技術基準省令第2項)

別表第一から別表第十一までは、日本が独自に定めた基準で、別表第十二は、国際規格に準拠した基準になっています。

弊社のACアダプターは、

・別表第八および別表第十 ← 日本独自の技術基準(旧:技術基準省令第1項)を適用したもの

・別表第十二 ← 国際規格等に準拠した技術基準(旧:技術基準省令第2項)を適用したもの

いずれも適合同等証明書を取得することが可能です。

 適合同等証明書の一例を下に示します。

別表第八及び別表第十を適用した証明書

別表第十二を適用した証明書

別表第八および別表第十(日本独自の技術基準)、別表第十二(国際規格等に準拠した技術基準)、どちらの技術基準でも日本国内で販売することに支障はありませんので、ご使用の用途、機器の仕様に応じて決めいただくことができます。

別表第八(日本独自の基準)と、別表第十二(国際規格の基準)とでは、回路基板の沿面・空間・絶縁距離などの要求が異なり、別表第十二よりも別表第八の方が厳しい傾向があります。 また、別表第八では出力接続器に使用するDCプラグに制約(基準)あるものがあるなど、いったん開発を進めたACアダプターについて途中で要求が変わり、技術基準を変更する場合は対応できないケースが多いためご注意が必要です。

また、適合同等証明書の取得のための検査費用や検査日数もそれぞれ異なりますので、具体的な案件については、弊社営業にご相談ください。 

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