安全規格の技術基準についての解説

ACアダプタやスイッチング電源における安全規格の技術基準についての解説です。お問い合わせいただく製品の用途と、安全規格の技術基準に関する関係についても記述いたしましたので、ぜひご覧ください。

安全規格の技術基準についての解説

製品用途の確認から、最適なソリューションを提案

はじめに、アダプタに関するお問い合わせを頂く場面で、下記の様なご質問を請けることがございます。

“◯V◯Aの定格で、ULやCEやPSEが取れているアダプタはありますか?”

当社ではこの様なご質問を頂いた際、お客様へは必ず「製品用途」の確認させて頂いております。今回はこれについての理由を少し紹介したいと思います。


ACアダプタは世界中の国々で、法的な安全規格の対象品となっておりますが、安全規格には、「製品用途」に応じた技術基準が存在しており、アダプタはセットで販売される機器によって、必要とされる技術基準が変わってしまいます。


一言で、「UL」や「CE」と言っても、実は「製品用途」により、取得せねばならない安全規格の技術基準は変わってきてしまうのです。

製品の仕向け国で、選択肢が変わってくる


例えば、通信機器やAV機器をアダプタと同梱して、アメリカ・欧州・日本で販売を計画されている場合であれば、アダプタがクリアすべき技術基準は、以下のような技術基準と考えられます。

用途IEC 国際基準アメリカヨーロッパ日本
通信機器 IEC60950 UL60950 EN60950 PSE別表第十二 J60950又はPSE別表第八
AV機器 IEC60065 UL60065 EN60065 PSE別表第十二 J60065又はPSE別表第八

これについて、違う技術基準で安全規格を取得して製品を出荷してしまうと、その国と地域に対しての安全規格を違反することに繋がり兼ねない事態となるわけです。

*現在はEN60950-1、EN60065が廃止となっております(2020年12月現在)

安全規格の他にも注意すべきがあります。

また、海外にはアメリカのDOEを例とするように、安全規格以外にも、省エネルギー規制を別に設けている国もあり、欧州のCISPRに代表されるようなEMC規制が有ったりと、アダプタが必要とされる規格や規制は、国と地域により異なっており、且つ、その中でも機器により測定基準が異なっているのが実情です。


当社ではお客様にとって最善のご提案を実現するため、上記の理由により、お客様のアダプタの使用用途を必ず確認させていただいております。


上記に例を挙げました、通信機器、AV機器のみならず、医療機器におきましても、対応可能な製品ラインナップを有しております。

もちろん、家電製品、産業機器、HEMS、IoT機器などにも幅広く対応してきた実績が御座います。カスタム対応も可能です。


アダプタがご入用の際には、是非とも弊社にお声がけを頂ければと存じます。

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