製品設計・品質検証の徹底

ユニファイブでは、多岐にわたる試験体制を整えることで、ACアダプター及びスイッチング電源製品の不具合の未然防止と製品寿命の延長を実現し、高い品質と安全性を提供しています。以下では、当社の設計および品質検証のポイントをの一部をご紹介いたします。

完成品検査

外装・線材物理試験：耐久性と安全性の確保

• 落下試験
  現場での取り扱いや輸送中の衝撃に耐えられるかを確認。電源ユニットの外装や配線にダメージが生じないよう対策を検証します。
• 鋭端落下試験
  製品のエッジ部分や突起部での安全性を確保し、怪我や破損リスクを最小化するために実施します。
• コード引張試験・プラグ挿抜試験
  配線の耐久性やコネクタ部の摩耗・接触不良を未然に防ぐため、一定時間・一定回数の反復試験を行い、長期信頼性を検証します。
• ボールプレッシャー試験
  外装樹脂などの軟化温度を調べ、通常使用環境から高温環境まで、形状維持・安全性を確保します。

→ポイント
外装・線材の耐久性は、現場使用時のトラブルを左右します。当社は多様な物理試験を網羅し、安定稼動と安全を両立させています。

化学性試験：環境負荷と製品耐性の両立

• 塩水噴霧試験
  金属部品の防錆性能や耐食性をチェックし、腐食による性能劣化を抑えます。海外・沿岸地域などさまざまな環境下での使用を想定できます。
• 加湿試験
  湿度の高い環境下でも製品が正常に動作するかを検証。基板や部品へ水分が浸透した場合の障害を事前に洗い出します。
• RoHS検査
  欧州のRoHS指令などの環境規制に適合しているかを確認し、環境にも配慮した製品づくりを徹底します。

→ポイント
設計段階から環境負荷低減と耐環境性の高い材料選定を行い、国際基準を満たした品質を保証しています。

信頼性試験：長期安定稼動へのこだわり

• 稼働試験
  連続稼動や異常負荷状態下での安定性を確認し、長寿命設計の礎を築きます。
• 振動分離試験・熱衝撃試験
  製品が想定を超える振動・温度変化にさらされても、性能を維持できるかを検証。輸送振動や急激な温度変化にも耐えうる設計を行います。
• エージング試験
  長時間連続使用後に発生する経時変化や不具合を早期に把握。部品レベルでの変化を見極め、劣化しにくい設計を追究します。
• 絶縁抵抗試験・耐圧試験
  漏電やショートを防ぎ、安全性と高信頼性を確保。電源の根幹である絶縁性能を厳格にチェックします。
• 毛布くるみ試験
  製品を毛布で包んで定格負荷で通電し、発煙・発火の有無やケース表面の変形を確認。過熱状態での安全性を総合的に検証します。

→ポイント
製品の長期安定稼動を担保するため、実使用環境を徹底的にシミュレートし、多層的な検証を実施。万が一の過熱リスクにも備え、故障率の低減と安全性向上を追求しています。

EMC試験：ノイズ対策と安全基準への適合

• 静電気試験（EFT試験）・サージ試験（雷サージ）・DIP試験
  外部からの静電気放電や雷サージに対する耐性を確認し、制御系の誤動作や故障を防止します。
• ノイズ耐性試験（高周波ノイズ試験）
  周辺機器への影響を最小限に抑え、自社製品の品質だけでなく周辺回路の安全性まで考慮した設計を行います。

→ポイント
電源ノイズトラブルは、企業全体の損失やクレームにつながりやすいリスク要因。当社では各種EMC試験を網羅し、国際規格に適合した安全・安心な電源を提供します。

機構試験：外部衝撃や操作性の総合評価

• 単軸振動試験・複合振動試験
  使用時・輸送時に発生するあらゆる振動条件を想定し、実装基板や内部配線への悪影響を防ぎます。
• ケース特性確認・AC PIN押下試験
  電源プラグの固定強度やケースの変形耐性を細かくチェックし、使いやすく壊れにくい筐体設計を実現します。
• 外力試験・衝図落下試験・単体落下試験
  製品単体に衝撃が加わった際、どの程度のダメージが生じるかを定量評価し、強度・安全性を高めます。

→ポイント
構造面の堅牢性や扱いやすさは、現場での生産効率にも直結。安心して取り扱える製品かどうかを多角的に検証することで、“壊れにくく長持ちする電源”を目指しています。

環境試験：温度・湿度など過酷条件への適応

• 冷熱衝撃試験・高温動作試験・低温動作試験
  極端に低温・高温な環境下でも、性能が維持できるかを実証します。冷凍庫や高熱環境での使用など、特殊な用途にも対応可能です。
• 高温高湿保存試験
  特定の場所に長期間保管される場合でも、品質や性能を劣化させない設計を確認します。

→ポイント
様々な使用環境を想定し、温度・湿度に対する耐性を包括的にテストすることで、あらゆるシチュエーションでの安全・安心を確保します。

部品検査

部品レベルでの検証：PCB／MOSFET／ダイオード／トランス／線材／外装／電解コンデンサ

当社は、完成品としての試験のみならず、部品レベルでの品質検証を怠りません。

• PCB：熱膨張試験・測定試験・RoHS検査等、基板そのものの品質を管理
• MOSFET：EMI試験・法定検査・発熱量測定等、高速スイッチング部品の安定駆動を確保
• ダイオード：EMI試験・破壊試験・整流能力測定等、電源の要となる整流回路を高信頼化
• トランス：DCR測定・巻線抵抗評価・温度上昇試験等、コア部品の特性を最適化
• 線材：屈曲試験・燃焼試験・引張試験・塩水噴霧試験・分解検査(はんだ付け部)・接触抵抗検査等、ケーブルの機械的・化学的耐性や電気的特性を検査
• 外装試験：燃焼試験・絶縁試験・ボールプレッシャー試験、鉄球落下試験等、安全基準への適合確認
• 電解コンデンサ：耐圧上昇試験・容量変化試験・寿命評価、容量損失測定、端子引張試験、直流投下抵抗測定等、電源安定性に直結する部品寿命を向上

→ポイント
「品質は部品から生まれる」という考えのもと、主要部品はもちろん、細部に至るまで厳格なテストを実施。各部品の品質管理を徹底し、故障や不具合を最小化します。

まとめ：当社の多角的試験がもたらすメリット

1. 高い製品信頼性
   落下や振動、高温多湿など、多彩な使用シーンでも安定的に動作する電源をご提供します。
2. 安全性と国際規格への順守
   EMCやRoHSなどの国際基準に適合し、市場投入時の認証取得をスムーズにサポートします。
3. 長寿命化・コスト削減
   不具合や故障率を低減し、メンテナンスや交換コストを削減。トータルのライフサイクルコストを抑えます。
4. トラブル未然防止
   異常が起きそうな領域を事前にシミュレート・テストし、設計段階で問題を潰すことで製品の安定供給を可能にします。

電源の品質を左右する重要な要素を余すところなくテストし、国際規格にも準拠。製品開発のスピードアップと不具合リスクの低減を同時に実現するパートナーとして、ぜひ当社の電源を検討いただけますと幸いです。